写真セレクトの大切さ

後々まで大切に感じる写真があります。それを探すためにもう一度、過去の写真をさかのぼって眺めてみてください。その際、誰かに対して上手に撮れたと言いたい写真は外して、これは自分しか知らない光景だと感じる写真を中心に探します。それこそが撮影者にとって本当に価値ある写真となるからです。

そうしてセレクト&現像された写真が5枚、10枚、20枚と集まってくると独自の視点が浮き上がってくるから不思議です。何に惹かれたのか、どんな光に目を留めているのか。様々なことがわかってきます。反対に、対外的に上手に撮れたと思う写真を集めてみると、まあまあの秀作だけれど誰が撮ったのかわからない写真が集まるはずです。残念ながら、世の中はそうした写真のほうが受けは良いです。しかしながら、受けが良いから撮るというのも妙な話です。

過去の写真をさかのぼり、再セレクトする作業というのはとても大切です。時間が経過することで興奮が冷め、とても静かな気持ちで眺めることができるからです。たった一枚でも見つけられたら良いと思います。その一枚さえ掴むことができれば、被写体との距離感、使用するレンズ、自分なりの露出やf値などが理解できます。「これが正解なのだろうか」という常につきまとってくる迷いも少なくなります。その後に起こる変化があります。これから撮るべき写真がわかり、自分だけが知る被写体に心が気づきやすくなる。どう撮れば良いのかも瞬時に判断できるようになる。過去写真のセレクト作業には、これから撮る世界のヒントが隠されているのです。



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