明るいレンズについて

最終更新: 2019年7月31日




カメラの話をしていると「明るいレンズがいい」とよく耳にされることがあると思います。この時の明るいとは何か。それはF値の数値がより小さいレンズのことを示します。

では、下記の図を見てください。


*図ではF1.4~F2.8~F8~F11と大まかに描いてますが、詳しくは「F1.4~F2~F2.8~F4~F5.6~F8」と絞り1段ごとに光を集める面積は半分に減っていきます。



F1.4はF2.8に比べて、同じシャッタースピードでも4倍の光を集めることができます。つまり、F値の数値が小さいほど、多くの光がレンズ内部を通過できるということになります。


●メリット1

星の撮影では、「星を点として撮影できるギリギリの秒数」というものが何となくあります。例えば、私の場合、星の撮影では「24mm F2.8 20秒 ISO3200」という設定になることが多いです。広角24mmレンズでもシャッターを20秒間以上も開けていると星が動き、中途半端な軌跡が写り込んでしまいます。20秒以内であれば点として止めることができます。もし、シャッタースピードを20秒に設定しても星が写り込まない場合は、星が写るまでISO感度を上げていくしかありません。その際、F2.8の4倍の光を集めるF1.4のレンズがあれば、ISO感度を下げてノイズの少ない設定で撮影することができます。


●メリット2

明るいレンズになればなるほどボケ味も大きくなります。被写体にピントを合わせた時の前後がとろけるようにボケるのがF1.4の世界です。F2.8に比べて4倍の光(4倍のシャッタースピード)を取り込めるF1.4のレンズは夕暮れ時や暗い室内でも重宝します。



さて、これだけ良いことずくめの明るいレンズですが、使わない人が多いのはなぜでしょう。その理由として大きいのは、24mm F1.4と50mm F1.4を2本持つよりも「24mm〜70mm F2.8」のズームレンズ一本のほうが便利だと認識されているからでしょう。単焦点レンズは焦点距離が固定されているうえに重いという難点があります。ただし、ボケ味や画質はズームレンズをかるく超えています。ズームレンズ1本にするか、単焦点レンズ2本にするか。それはつまり、行動の制限をなくすか、写真の制限をなくすかのどちらかを選ぶことになります。

私の場合は単焦点レンズに分けています。ある時、自分の使いやすい焦点距離にハッと気づいたからです。広角側についても、星を撮るためにはどうしてもF1.4クラスのレンズが必要だったということもあります。改めて考えてみると、どれだけズームレンズが便利でも、結局のところ写真は焦点距離を決めて一枚一枚撮影します。自分の写真にはどの焦点距離が多いのか、一度思いをめぐらせるのも良いのかなと思います。

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 © 2023 by Yosuke Kashiwakura

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