構図の正解について

最終更新: 2019年7月31日

素晴らしい構図や作風で写真を撮るためにはどうすれば良いのか。よく見かける傾向として、構図や作風を真面目に学び過ぎて、写真家の弟子状態になっている方々がいます。横一列に展示してみれば全体的に酷似しているグループ展などは、もしかすると「よりダイナミックな構図」「より圧倒的な大自然」というテーマを競い合った結果なのかも知れません。それはそれで自分の壁を突破するためには必要という気もします。

しかし、人にはそれぞれの「目線」というものがあります。当たり前のことを書きます。感情に正解がないように、構図にも正解はありません。大切なのは被写体に反応した自分自身の目線=心です。そこをおろそかにせず、どうして被写体に反応したのか、どこに惹かれたのかを素直に写し撮ることで、決まりきった構図や作風から解放されます。

それでは以下の写真を見てください。



上:人を感動させようとして撮った写真です。


上:自分が感じた世界をそのままに撮った写真です。


違いがわかりますでしょうか? 両者とも真剣に取り組んだ写真ですが、前者は仕事写真、後者は自分自身の作品として撮っています。

では次の写真を見てください。



上:屋久島の縄文杉の写真です。縄文杉だけが写っているだけでは巨樹の大きさが分からないと考えた末、鹿が現れるのを待った時の写真です。



*北極圏にのびるダルトンハイウェイの写真です。目前の光景に感じた「どうしようもない途方もなさ」を撮った写真です。


どちらも極端な写真ですが、前者は人に理解してもらうために構図やタイミングを決めた写真。後者は目前の光景をシンプルに撮ろうとした写真です。


それでは最後の写真です。山を撮ればいいのか、空を撮ればいいのか、人を撮ればいいのか。これは何を撮ろうとした写真でしょうか?

撮影した者の感想としては「目前にある光景をそのままに、違和感のない世界を撮りたかった」です。正解を求めるのではなく、違和感に気づく。ファインダーを通した世界を眺めて、どこかで見たことある、これは違うと感じること。その理由はレンズなのか立ち位置なのか、両方なのか。考える時間があれば、できるだけ四苦八苦して下さい。慣れてくれば、違和感ないレンズで、腑に落ちる立ち位置をだんだん見つけられるようになります。構図を見つけるヒントは違和感に気づいていく経験の中にあります。

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 © 2023 by Yosuke Kashiwakura

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