自然写真家という仕事柄

自然写真家という仕事柄、自然ガイドさんを被写体にすることが多々あります。そのたびに思い知らされるのは、世の中にはこんなにも素晴らしくて過酷な仕事があるのかという驚きです。大自然というのは誰に対しても容赦がありませんので、技術や知識のない人間を連れていくとなると相当なセンスと経験が求められます。自然は美しいことや楽しいことばかりではありません。落石、滑落、遭難、転覆など、危険な要素がいくらでもある中で、リスクを事前に回避しながら同行者を無事に帰還させるのもガイドさんの大切な仕事の一つです。どんな場面でもパニックに陥らない経験の豊富さ、危険要素をあらかじめ想定し回避する判断力が求められます。名ガイドと呼ばれる人々の行動は何をするにも理由があり、それを考えるまでもなくやっています。写真家にとって、とにかく興味深い瞬間の連続になります。もっと言ってしまえば、自然ガイドさんの魅力は人としての生き方そのものにある気がしてなりません。人を外に連れていくことを仕事にする。そこまでに至る人生はただならぬものがあり、その人と一緒にいると新しい世界に立っている気持ちになります。自然ガイドさんは、まだ見ぬ世界の扉を開ける手助けをしてくれる職業なのだとつくづく感じます。また会いたいと思う。そうした人物と自然で一緒に過ごせることも自然写真家になって良かったなと思う大きな要素です。



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